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雌堕ち(1)

ホテルの部屋に入って来たのはプロフよりも少し年とった感じの人。
選択権のない私はそのまま部屋に通した。

急いで来たという彼は少し上気していた。緊張してるのかな。大丈夫なのかな。
薄暗く照明を落とした部屋の大部分を占めているベッドに並んで腰掛ける。
「あのサイト、よく利用してるの?」
出会い系サイトと言っても特殊な出会いを求めている私にとってそのサイトは私を本当の私として披露できる大切な場所。
私を女として扱ってくれる人を求めて月に一回程度書き込みをしている。
「うん。たまにね。」
「沢山メールくるでしょ。」
一度の書き込みで多いときには数十通のメールが来る。
ほとんどが冷やかしだ。
私の提示している条件はただ一つ。女として扱ってくれる人。
「そんなには来ないよ。。。」
無口というより、しゃべりたくない。
声までは女装できないからだ。
声を聞かせることにものすごく抵抗がある。萎えてしまわれては困る。
そんな私の気持ちを汲んでくれたのか、彼の腕が肩に回り込んできた。
鼻先が耳元で荒い息を立てている。
興奮してくれてるんだ。
よかった。こんな私に興奮してくれる変態さんで。
  1. 2016/01/23(土) 12:52:53|
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